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南米人からの声
2010年12月15日
ミランドポリス ~星が瞬くまち~
ミランドポリス市高岡日本語学校 山口 武敏
今年のブラジルは、昨年と打って変わって暑く感じます。7月に一度雨が降ったきりで、ここ数か月ほどからからです。体調にはくれぐれも気を付けたいものです。
でも、暑さは困ったことばかりではありません。最近、まちの八百屋に柔らかく、甘い実をつけたマンゴーが見られるようになってきました。太陽の恵みに感謝です。
慰安運動会
7月18日に日本人会の運動会が行われました。子供たちが冬休みということで、里帰りしたご家族も一緒に楽しい一時を過ごしました。競技はと言うと、徒競走に始まり、借り物競走や玉入れ、綱引きなど、日本とそっくり。わたしもつい張り切ってしまいました。ここの運動会で目を引くのは、元気いっぱいに泳ぐ鯉のぼりです。ブラジルの真っ青な空にぴったりです。この日は、日本語学校の生徒が招待され、太鼓を披露しました。冬休みに特別練習をして、みなさんも喜んでくださいました。これを見て日本語学校に興味をもった子供たちもいて、とても嬉しくなりました。その後、婦人会のみなさんと「高岡音頭」と「ブラジル桜音頭」を踊りました。ここには日本の文化が確かに息づいています。
七夕に願いをこめて
新学期の始めに、学校で七夕をしました。姉妹都市高岡でもちょうど七夕祭りが行われていて、夜空がきれいなミランドポリスでも願いを込めて短冊を書きました。「日本に行ってみたい。」と書く子供から、「大学の試験に合格したい。」「太鼓が上手になりたい。」「2014年のワールドカップでブラジルが優勝してほしい。」など、今年は自分の目標を考える子供が少し増えました。努力してこその願いですが、子供たちにはいつまでも夢をもってほしいと思います。
top低年学林間学校
8月28日、近くの日本語学校が集まって林間学校を行いました。今回は総勢50名、12歳までの子供たちが6つの班に分かれて活動しました。午前中の工作では、「シュートぼう」を作りました。紙をつなぎ合わせたり、ろうを塗ったりするなど、1時間近くかかりましたが、如意棒のように伸びるシュートぼうに子供たちは大興奮。午後のオリエンテーリングは、会場の自然を生かしてロープにぶら下がったり、橋を渡ったりしながら、班で協力して日本語クイズに答えていきました。林間学校やお話発表会などの地区行事は子供たちがふだん学校では味わえない刺激を受けることのできる貴重な時間であり、今年も各校の先生のアイデアがいっぱい詰まった楽しい一日になりました。
子ども日本語テスト
1年に1度の力試し。9月はじめに、ブラジル日本語センター主催の「子ども日本語テスト」を行いました。本校ではこのテストで扱う学習内容を基本に指導計画を立てています。ふだんのんびりしている子供たちもテストと聞くと、おしりに火が付いたかのように勉強を始めます。去年の自分を越えたい、友達には負けたくないとわたしの問いかけに一生懸命に耳を傾けていました。日本語が使えるようになった喜びを味わわせたいのが一番ですが、子供たちはこのテストのおかげで結果的に日本語を勉強することになる、というのが現状です。
top学校訪問
7月から9月にかけて、指導のヒントを見つけることと、ブラジルの子供たちに日本語学校のことをPRするのを目的に、生徒が通うブラジル学校に行ってきました。子供たちは想像以上に落ち着いて勉強していました。突然お邪魔したにもかかわらず生徒たちは歓迎してくれて、わたしのたどたどしいポルトガル語も聞いてくれました。ブラジルでは授業間のあいさつやそうじがなく、日本語学校で行っていることが特別なことで、日本の精神文化を伝える役割も果たしているように思いました。肝心の日系人の子供たちはというと教室に1人か2人で、年々生徒の確保が難しくなってきていることを感じました。ブラジル学校だけでも大変なのに、日本語の勉強に来る子供たちはすばらしいと思いました。
暑さも解消?!
9月12日(日曜日)に今年3回目の親子活動を行いました。今回は「世界に一つだけのうちわ」を作りました。折り紙を使って切り紙をし、うちわに貼りました。子供たちは怖い者知らずで、カブトムシやうさぎなど切るのが難しい型紙に挑戦していました。色使いも本当に派手です。そうしているうちに、お母さんたちは桜の花や氷の結晶など子供そっちのけで、作品づくりに集中。新しい生徒が入り、保護者同士の顔合わせや子供同士の関係づくりもでき、とても有意義な時間になりました。
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