トップ > 南米人からの声
南米人からの声
2011年5月20日
ブラジルに来たからにはカーニバルだけは行っておこうと、3月にサルバドールへ出かけました。「カーニバル=リオ・デ・ジャネイロ」のイメージですが、各地でその土地特有の祭りが行われます。サルバドールは観客が踊りに加われるというので、人気のアーティストには、溢れんばかりの人、人、人、……。
感情豊かなブラジルの熱気に包まれて、わたしも最後になってようやく体が動くようになりました。この一体感はすごい!
新年会
1月1日に日本人会主催の新年会が行われました。正面には天皇皇后両陛下の写真が飾られ、御神酒といりこを手に新しい年に感謝します。日本語学校の生徒もこの中で、今年一年の目標を読み上げ、地域の皆様に聞いて頂いています。
ブラジルのこの地へ来て、日本人が受け継いできた作法や風習などを目の当たりにすることがしばしばあります。古い、堅苦しいといった感情を超え、日本人が大切にしてきた精神を見つめ直す時間がここにあります。
書き初め
日本語学校でも書き初めに挑戦しました。文字の学習を始めたばかりの子供たちは手形を押し、絵の具を使って好きな模様を描きました。そして、漢字を学んでいる子供たちは習った字や、好きな言葉を日本語に直して、作品を作りました。面白いことに、子供たちは「男」や「父」、「平」などダイナミックな字や字形の美しい漢字を選びます。また高校生になると「希望」や「信念」などの字を好み、彼らの感性は日本人と同じです。この機会を通して、漢字への興味が高まることを期待しています。
top第3アリアンサ校との交流
昨年に続き、近くの第3アリアンサ日本語学校とスポーツ交流をしました。富山県でつながっている学校が州内の他地区にもあるなんて想像できますか。今年のピンポンは相手校の生徒とペアを組みました。そして、保護者にも入ってもらいたかったので、ビーチボールも行いました。優勝賞品を目ざして、皆目つきが違います。学校の規模や抱える事情はそれぞれですが、日本語学校に集う仲間として、お互いの距離がまた一歩近づきました。
太鼓教室再開
今年も太鼓の季節がやって来ました。手製の竹太鼓から始まった日本語学校の太鼓も、生徒が入れ替わりながらこれで9年目を迎えます。今年はアラサツーバから先生をお招きして、3クラスに分かれて練習しています。
7月に姉妹都市高岡市から中学生がミランドポリスを訪れる予定です。上手になるまでには時間がかかるし、練習が面倒くさくなるときもあるけど、息の合ったところを日本のみなさんに見てもらおうね。
topお別れパーティ
わたしの帰国を前に、保護者会がバーベキュー会を開いてくださいました。実は、前日までの雨で、会場が確保できない事態だったのですが、いろんなところに連絡をしてもらい、プールもサッカー場もある手頃な施設が見つかりました。子供たちとの時間がこれでもう最後かと思うと、やはり寂しい気持ちになりました。「先生。」とプールに誘ってくれた子供たちの声や、ぬかるんだコートでボールを追いかけた時間は、これからも忘れることのない大切な思い出になりました。
空に瞬く南十字星(2010年秋撮影)
これまで5回にわたって、現地の様子をお伝えしてきました。動きのある活動ばかりを書きましたが、こうした活動の中心にあるのは紛れもなく、日々の日本語の学習の時間です。教科書を読み、単語を覚え、教師の問いかけに日本語で答える、…。そして彼らは、日本人が大切にしてきた礼儀正しさを日本に住むわたしたち以上に意識し、あいさつをしたり、そうじをしたり、大人の手伝いもしたりします。
第42回 日展(2010)
「田植え」山本二郎
子供たちが「日本語」を学ぶ先sには、わたしたち大人の姿が映し出されていると思います。彼らが描く未来への希望は、わたしたちの何よりの喜びです。
- 2011年9月21日
- 2011年5月20日
- 2010年12月15日